インフラ担当の柴田です。 最近、AWSの勉強の一環でAWS re:Postの質問に回答していましたが、思ったより楽しく役に立ったので、皆さんにおすすめしたいと思いブログを書きました。
AWS re:Postとは
AWS re:Postは、AWSが管理するコミュニティベースのQ&Aサイトです。AWSフォーラムの後継として登場しました(参考:AWS re:Post – AWS コミュニティのために再考された Q&A サービス)。 最近ではAWSのドキュメントでもAWS re:Postへの誘導がされており、今後ますます情報が充実してくると思います。
AWS re:PostはコミュニティベースのQ&Aサイトのため、回答はAWS社員からだけではなく、世界中のAWSユーザーからも行われます。 回答に対して、質問者が承認することや、他のコミュニティメンバーからのレビューや賛成票の投稿ができ、それによって回答が正確なのか確認ができます。 また、承認等によってポイントが貯まる仕組みがあり、コミュニティメンバーの貢献が可視化されます。
AWS re:Postを使った学習
最近私は、AWS学習の一環としてAWS re:Postに回答していたのですが、AWS re:Postの質問に回答することで、実際の課題に取り組み、解決策を提案するプロセスを通じて学びが促進されたと感じています。
学習の流れ
- 質問を選ぶ:自分が答えられそうな質問や興味のあるカテゴリの質問を選びます。
- 答えを考える:質問に対して自分なりの回答を考えます。ポイントは、自分の考えの裏付けを取るコトです、私は基本的にはAWSのドキュメントやコマンドの実行結果などを用意します。
- 他の回答を評価する:すでに回答済みの質問の場合は、既存の回答を読んで追加の記述が必要かを考えます。
- 回答を投稿する:まだ誰も回答していないか、既存の回答が不十分だと思う場合は考えた回答を投稿します。
AWS re:Postを使った学習の利点
単純にドキュメントを読むより身につく
AWS re:Postに投稿される質問は、現実に誰かが困っている問題です。このような具体的な課題に取り組むことで、学んだことが身につきやすいと私は考えています。
質問によっては少し応用的な考え方が必要であったり、ベストプラクティスからは外れた構成について考える必要があったりと、単にドキュメントを見つけてその通り回答するのでは足りない場合があります。 このような場合に、サービスをしっかりと理解して回答する必要があり、結果としてサービスの理解が進むように感じています。
ポイントシステムのおかげでモチベーションが維持される
私がAWS re:Postにはまった要因でもあるのですが、AWS re:Postの報酬(ポイント)は確実性がありません。自分では完璧な回答をしたとしても、質問者が必ずしも回答を承認しないため、報酬であるポイントが得られるかは運です。
コミュニティメンバーからのレビューや賛成票によっても多少ポイントは入るのですが、こちらもそれほど確実性はありません*1。
報酬が得られるかはランダムなので、ポイントが入ったときは嬉しく、もう少し続けてみるかという気持ちになります。
みんながハッピー
AWS re:Postに回答すると勉強になるだけではなく、質問した人は問題解決につながってハッピーになります。また、将来同じような問題で困った人もAWS re:Postで回答が見つかるのでみんながハッピーになれると思います。
回答しづらい質問
本題とはずれますが、私がre:Postの質問の中で回答しづらいと思う質問を紹介します。 もし、AWS re:Postで質問しても回答が貰えないとお悩みの場合、以下のような回答しづらいポイントがあるのかもしれません。
基本的にAWSが出している「技術的なお問い合わせに関するガイドライン」の良くない例に当たる質問は答えづらいです。
他には、re:Postのシステムは会話をするのにはあまり適していません。 そのため私は、できるだけ1回の回答で解決させたいと考えています。しかし、質問によっては答えるために何回か質問しないといけないと感じさせる質問があります。 そこで、1つの質問ではできるだけ1つの問題だけを聞くようにしたり、公開できる情報はできるだけ公開するというのをおすすめします。
例えばよくあるのが、「Route53の設定をしたけれども名前解決ができない」という類いのものです。この時、実際に問題となっているドメインなどを書いてくれている場合、whoisを調べたりdigの結果を確認したりと一通り問題の原因を調べてから、解決方法などを案内できます。 しかし、具体的なドメイン名が共有されずに名前解決ができないとなると、どこに問題があるのかを確認するために、1つ1つ確認をしていかないといけません。
こういった質問には、「多分答えられるけど、面倒くさい」となってスルーしがちです。 re:Postで質問をするときは上記ガイドラインに加えて、公開できる情報はできるだけ公開していただけると嬉しいです。
*1:他の人の回答をレビューすると確実にポイントが得られますが、それをすると多分ポイントが増えても楽しくなくなるので、あまりレビューをせず、賛成票を投じる様にしています