iOSエンジニアの廣部です。WWDC19もいよいよ中盤に差し掛かりました。キーノートのあった初日と、セッションとラボが本格的に始まった2日目のレポートをお届けします。
キーノートのあった初日
初日は、フェンリルメンバーは早朝の6時に会場に集合してキーノートの待機列に並びました。朝6時だというのに大きな行列ができていていましたが、早い人だと深夜3時から並んでいるみたいです。
キーノートの始まる午前10時まで待っていましたが、メンバー同士雑談したり、朝食をつまみながら過ごしていると時間は案外早く過ぎていきました。
行列で待機していて印象的だったのは、会場スタッフさんのテンションの高さです。まさにお祭りのような感じで、常にどこかから歓声が聞こえるような状態でした。僕も一緒に歓声を上げて、気分を高めていました。
キーノートの感想
キーノートの詳細は大手ニュースメディアに任せるとして、ここでは一人のiOSエンジニアとしての素直な感想を書きたいと思います。
僕の一番の注目はやはりSwiftUIです。OS、プログラミング言語、IDEがシームレスに連携しながら、宣言的かつ簡潔にUIが書けて、それがウェアラブルからデスクトップまでのプラットフォームにおいてネイティブで動作するのは、まさに革新的と言って良いでしょう。 なによりこれまでのSwiftの新機能がSwiftUIの随所で使われていて、異なる線と線が交わるような不思議な感動を覚えました。
Sign in with AppleもiOS開発者にとっては大きなニュースです。GoogleやFacebookといったサードパーティアカウントでサインインできるアプリは対応が必要になってくるはずです。一方で、プライバシーを気にするユーザー(僕もその一人です)にとっては嬉しい機能だと思います。
他にも、ARKitや、UIKitがmacOSでも使えるProject Catalystといったニュースは、Appleファンとして、そしてAppleプラットフォームの開発者として、非常にワクワクさせてくれるものでした。
WWDC2日目はラボに突撃
2日目は、ラボとセッションが本格的に始まります。開発者にとっては、ある意味この日からが本番です。
ラボはAppleのエンジニアと1対1でディスカッションできる非常に貴重な機会です。僕は前々から聞きたいことがあったので、朝の8時ごろから並んでラボに行きました。 早くから並んだおかげで、UIKitについて45分ほどAppleのエンジニアとXcodeを開きながらディスカッションすることができました。彼女はこちらの疑問に親身に耳を傾けてくれて、多くのヒントが得られました。
UIKitの詳細な実装は開発者に公開されていないのですが、Swiftの実装はオープンソースになっています。したがって、Swiftで分からないことがあってもオープンになっている実装を読めばなんとか理解はできるのですが、クローズドなUIKitはそうもいかきません。そのため、Appleのエンジニアに聞くのが一番早いことが多いです。そういう意味でWWDCのラボはまたとないチャンスだと思います。
他にも主要なセッションを聞いて、今後のWWDC期間中に試しておくべきことを洗い出しました。
夕方は会場を離れ、見学へ
夕方からは、Infinite Loopに見学へ行きました。今はApple Parkが話題ですが、Infinite Loopは歴史ある建物であり、革新的なプロダクトが生まれた場所であるとも言えます。 ジョブスがここで働いていたと思うと不思議です。
Appleの荒井さんにInfinite Loopを案内していただきました。この場を借りて感謝を申し上げます。
これから中盤に!
今、現地では水曜日の朝です。僕は他にもラボで質問したいことや、試したいことがあります。これ以降も実りあるWWDCになるようにできるだけたくさん吸収してきます。それでは!